
この記事の執筆者:行政書士久遠事務所
愛知・名古屋エリアを中心に風営法許可申請を専門に取り扱う行政書士事務所です。風俗営業許可・特定遊興飲食店営業許可・深夜酒類提供飲食店営業届出など、開業に関わる各種申請を専門にサポートしています。
風俗営業の許可申請では、許可申請書(別記様式第1号)とあわせて「営業の方法」(別記様式第2号)を提出します。これは、営業時間・接待や遊興の内容・料金・従業員などを記載する書類で、その店が法令の範囲内で営業するかを示すものです。
この記事では、キャバクラ・スナック等の1号営業(社交飲食店)を想定し、愛知県警察が公開している様式と備考をもとに、各欄の書き方を整理します。
この記事でわかること
・「営業の方法」の様式構成(その1・その2A)
・「その1」(営業時間・飲食提供など)の書き方
・「その2A」(料金・接待・遊興)の書き方
・愛知県の営業時間ルール
営業の方法も、許可申請書と同じく1つの様式の中に区分があり、社交飲食店(1号営業)は「その1」と「その2(A)」を使います。
(ダウンロードはこちらから:愛知県警察「営業の方法(別記様式第2号)」)
| 区分 | 主な記載項目 |
|---|---|
| その1 | 営業時間/18歳未満の使用の有無/18歳未満の立入禁止表示/飲食物の提供/酒類の提供/兼業の有無 |
| その2(A) | 料金/料金の表示方法/接待の内容/接待を行う者の区分/遊興の内容と時間帯/客室 |

【記載例】
・営業所の名称 クラブKUON ※申請書に記載した名称等と一致させる
・営業所所在地 愛知県名古屋市中区○○○○○○ ※飲食店営業許可所と一致しているか確認
・風俗営業の種別 法第2条第1項 1号の営業(社交飲食店)
・営業時間 午後8時から午前1時まで ※営業時間の特例がある場合は、ただし、以下に記載する
・18歳未満の雇用 ① 18歳未満を雇用する場合は、午後8時から午後10まで調理場で調理、洗い物に従事する。など具体的に記載すること(18歳未満はキャストとして雇用できません)
・18禁の表示 入口ドアに「18歳未満の方の立ち入りをお断りします」と掲示する
・飲食物の提供 ① 別紙記載の軽食、ソフトドリンク等を、客の求めに応じて調理し、カウンターで提供する。
・酒類の提供 ① 別紙記載の酒類を、客の求めに応じてグラスに注ぎ、客室テーブルに運んで提供する。店内の見やすいところに「20歳未満のお客様への酒類の提供はお断りします」と掲示するとともに、IDチェックをし、年齢確認を徹底する。
・営業の兼業 営業の兼業をする場合はあらかじめ所轄の警察署に相談
愛知県では、社交飲食店の営業は原則として午前0時から午前9時までの間は行えません(=午前9時から午前0時までが営業可能)。ただし、今池・栄地区の一部などの営業延長許容地域では午前1時まで、12月16日から翌年1月10日までは県内全域で午前1時まで延長できます。
(参照: 愛知県警察「風営適正化法等の一部改正のご案内」)
営業所が延長許容地域にあるかどうかで記載できる時間が変わるため、事前確認が欠かせません。
「する/しない」を選び、する場合は提供する種類と方法を記載します。備考では、提供する飲食物・酒類のうち主なものの種類と、調理の有無・給仕の方法等を書くよう求めています。酒類については20歳未満への提供を防止する方法もあわせて記載します。
(参照: 愛知県警察・前掲様式 備考1・2)
18歳未満を従業者として使う場合は、その業務内容を具体的に記載します。風俗営業店では18歳未満を接待業務に就かせることはできず、午後10時から午前6時までは接客業務もできません(この点の詳細は別記事で解説します)。立入禁止表示は、店頭に掲示する文言や大きさを記載します。兼業欄は「する/しない」を選びます。
その2(A)では、料金・接待・遊興などを記載します。書き方の核心は、様式末尾の備考に示された公式の記載要領に沿うことです。
(参照: 愛知県警察・前掲様式 備考4〜7)

【記載例】
・料金 別紙料金システム表参照 ※このスペースでは書ききれない場合が多いので料金システム表を参照として別紙を用意します。料金システム表の書き方については別途記事で解説しています。
・料金掲示の方法 各客席にてメニュー表を提示し、注文前にシステム及びその他飲食物等メニューの料金を説明する。
・接待の内容 特定少数の客の近くに座り継続して談笑の相手となり、時に酌などをしてその場の雰囲気を和やかなものにし、または、その客に対し歌うことを推奨し、その客の歌に手拍子をとり、または客と一緒に歌う。
| 欄 | 記載要領(備考より) |
|---|---|
| 料金 | 施行規則第34条の表に定める料金を記載。書ききれなければ別紙添付 |
| 料金の表示方法 | その料金の表示が施行規則第33条のどれに該当するかを記載 |
| 接待の内容 | 接待の種類(談笑・お酌・踊り・歌唱・遊戯等の別)と、これを行う方法 |
| 遊興の内容 | 遊興の種類(ダンス・ショー・生演奏・ゲーム等)と、これを行う方法 |
常時雇用している従業者の人数と、それ以外の者(派遣のホステス等を受け入れる場合)の人数・派遣元を記載します。派遣を受け入れない店であれば、雇用者数のみの記載になります。
社交飲食店は接待を行う飲食店ですが、午前0時までであれば遊興もあわせて行えます。午前0時を過ぎて遊興を行うには、別途「特定遊興飲食店営業」の許可が必要です。営業時間が午前1時まで延長できる地域でも、遊興ができるのは午前0時までです。
・接待にあたる例:客のカラオケに合わせて手拍子をとる、客と一緒に歌う
・遊興にあたる例:店がカラオケ大会を催す、客に見せる目的で生バンド演奏をする
・判断の軸:店側の積極的な行為によって客を遊び興じさせているかどうか
この線引きは申請書の記載だけでなく、許可後の営業実態にも関わります。実際の営業内容を正確にヒアリングし、無許可で遊興にあたる営業をしてしまわないよう設計することが大切です。
営業の方法は、許可申請書や別紙メニューと内容を一致させる必要があります。特に営業所の名称・所在地は、飲食店営業許可証や許可申請書と完全にそろえます。料金や提供品目は「別紙メニュー記載のとおり」として、メニュー表を添付する方法が実務上よくとられます。所定の欄に書ききれないときは別紙添付ができ、用紙はA4です(備考9・10)。
営業の方法は、店の実際の営業内容を法令の枠内で具体的に記載する書類です。各欄の書き方は様式の備考に公式の記載要領が示されているので、必ず最新の様式と備考を愛知県警察の公式サイトで確認してください。営業時間や接待・遊興の扱いで迷ったときは、所轄警察署の生活安全課への事前相談が確実です。
書類の作成や営業設計に不安がある場合は、風営法を専門に扱う行政書士へのご相談をおすすめします。
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