シーシャバーとシーシャカフェの違いは?許認可の観点から解説

著者:行政書士 猪飼久遠 | シーシャ開業専門の行政書士


「シーシャカフェ」と「シーシャバー」は、お客様から見ると似たような業態ですが、許認可の観点では決定的な違いが1つあります。それが「深夜酒類提供飲食店営業開始届出」の要否です。この記事では、両業態で必要な許認可を比較しながら、自分のコンセプトにどの許認可が必要かを整理します。



結論:違いは「深夜に酒類を提供するかどうか」だけ

許認可の観点でシーシャカフェとシーシャバーを分ける基準は、法律上の業態名称ではありません。「深夜0時以降に酒類を主として提供するかどうか」で必要な届出が変わります。


☕ シーシャカフェ

酒類を提供しない、またはドリンクの中心がソフトドリンク・ノンアルコール


深夜0時以降も営業できるが、深夜酒類届出は不要

🍸 シーシャバー

酒類の提供がメインで、深夜0時以降も営業する


深夜酒類提供飲食店営業開始届出が必要


つまり、「シーシャバー」という屋号を使っていても、深夜0時までしか営業しない、または酒類を主体としないなら、深夜酒類届出は不要です。逆に「シーシャカフェ」でも深夜0時以降に酒類をメインで提供するなら届出が必要になります。屋号ではなく実態で判断されます。


許認可の比較一覧

許認可・届出 シーシャカフェ シーシャバー
飲食店営業許可(保健所) 必須 必須
たばこ出張販売許可(または小売販売許可) 必須 必須
喫煙目的施設の設備基準を満たすこと 必須 必須
深夜酒類提供飲食店営業開始届出(警察署) 不要 必須
防火管理者選任届(収容人員30人以上の場合) 条件次第 条件次第


両業態に共通して必要な許認可

① 飲食店営業許可(保健所)

シーシャと一緒に飲食を提供する場合、業態に関わらず必須です。「飲み物は持込のみにするから不要では?」と思う方もいますが、現行法では飲食店営業許可なしに喫煙目的施設として合法的に飲食しながら営業することはできません。

② たばこ出張販売許可(または小売販売許可)

シーシャのたばこを店内で対面販売するために必要です。多くの店舗はシーシャの仕入先業者が取得した「出張販売許可」を活用する形をとっています。業者の協力が必要になります。

③ 喫煙目的施設の設備基準

2020年4月施行の改正健康増進法により、飲食店での喫煙は原則禁止となりました。シーシャバー・カフェとして合法的に営業するには、「喫煙を主たる目的とする施設」の要件を満たす必要があります。


シーシャバーだけに必要な届出

深夜酒類提供飲食店営業開始届出(警察署)

深夜0時から午前6時の間に酒類を主として提供する場合に必要な届出です。営業開始の10日前までに所轄の警察署に届出します。


⚠️ 深夜酒類届出の落とし穴


以下のケースは届出が不要です。混同しやすいので注意してください。


・深夜0時までの営業であれば酒類を提供していても届出不要
 ・深夜0時以降でも酒類を主体としない(ソフトドリンク中心)なら届出不要


つまり「深夜0時以降」かつ「酒類がメイン」の両方が揃って初めて届出が必要になります。


開業コンセプトが決まっていない段階では、まず「深夜に酒類をメインで提供したいか」を判断基準にしてください。

 

まとめ:コンセプト段階からご相談ください。

シーシャカフェとシーシャバーの許認可上の違いは、深夜酒類提供飲食店営業開始届出の要否のみです。飲食店営業許可・たばこ関連許可・喫煙目的施設の設備基準は両業態ともに共通して必要です。屋号ではなく「深夜0時以降に酒類をメインで提供するかどうか」という実態で判断されるため、コンセプトを決める段階から意識しておくことが重要です。


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