シーシャバーの集客―3つの流入経路と「常連がつく店」の作り方

この記事を書いた人/行政書士久遠事務所 代表 猪飼久遠(行政書士/登録番号26191514)
愛知県稲沢市を拠点にシーシャバーの開業支援を取り扱う行政書士です。約2年半、名古屋市内のシーシャバーで勤務してきました。この記事は、その現場から見えた内容をまとめています。


「シーシャバーって、お客さんをどうやって集めるのか」——開業を控えた方からよくいただく質問です。
結論からお伝えすると、流入経路はGoogleマップ、Instagram、友達の紹介の3つです。そしてシーシャバーで最もウエイトが大きいのは、3つ目の紹介です。


この3つの役割と優先順位を理解しておくだけで、オープン後の不安はかなり減ります。



シーシャバーの集客は飲食店と構造が違います    STRUCTURE

居酒屋やカフェの集客というと、グルメサイトへの掲載がまず思い浮かぶかもしれません。しかしシーシャバーは、そこと構造が違います。


シーシャバーに来る人は「今日どこかいい店ないかな」と探して来るより、「あの店に行きたい」という動機で来店することが多い業態です。結果として、リピート率が高くなります。


🎙 現役スタッフより
常連と初見が半々くらい、という感覚です。常連はフレーバーの好みが固まっていて注文が早い。初見の人は選び方から分からないので、案内に時間がかかります。この差がオペレーションにも効いてきます。


だからこそ、高額な掲載費を最初からかける必要はありません。まず3つのチャネルを押さえてください。


①Googleマップ|新規の入口    MAP

新規の客が最初に接触するチャネルです。「シーシャバー 名古屋」「シーシャ 栄」といったキーワードで検索し、表示された店に足を運ぶ。これが新規集客の基本パターンです。


やることはシンプルです。


▶Googleビジネスプロフィールに店舗情報(営業時間・住所・電話番号)を正確に登録する
▶写真を定期的にアップする
▶口コミに返信する


この基本を続けるだけで、表示のされ方は変わってきます。


【実務上のポイント】
開業直後は口コミがゼロの状態から始まります。友人・知人に来店してもらい、率直なレビューを書いてもらうのが最初の一歩です。
口コミがある程度たまってくると、検索経由の来店が目に見えて増えてきます。ここまでが最初の山です。焦らず、来てくれた人にお願いしていくしかありません。


②Instagram|「行きたい」を作る    SNS

シーシャバーとInstagramの相性はいいです。煙のビジュアル、照明が映える内装、フレーバーの並び。シーシャバーの体験は、そのままコンテンツになります。


ただし、Instagramは「今すぐ来店させる」ツールではありません。「行きたい候補に入れてもらう」ツールです。


投稿を見て「ここ気になる」と思ってもらい、次に友達と遊ぶ予定ができたときに「あのシーシャバー行ってみない?」となる。この導線を意識してください。


🎙 現役スタッフより
メニューやフレーバーの紹介より、店の雰囲気、過ごし方、スタッフの人柄が伝わる投稿のほうが効きます。シーシャバーを選ぶ人が気にしているのは、フレーバーの種類より「居心地がよさそうかどうか」だと思います。


③友達の紹介|最も大きいチャネル    REFERRAL

ここが最も重要です。シーシャバーにおいて、紹介は他の飲食業態と比べてウエイトが大きいチャネルです。


理由はシンプルで、シーシャバーは一人で初めて行くにはハードルが高い業態だからです。


▶「シーシャって吸ったことないけど大丈夫かな」
▶「どんな店か分からないし不安」
▶「作法とかあるのかな」


この心理的なハードルを一発で越えるのが、「友達に連れて行ってもらう」という体験です。


つまり、紹介が回る店にするには「友達とまた来たい」と思わせることがすべてです。フレーバーの質、接客、居心地、価格のバランス。総合的な体験の質が、そのまま紹介の数になります。


チャネル 役割 効き始める時期
Googleマップ 新規を獲得する入口 口コミがたまってから
Instagram 「行きたい」を作る中長期の種まき 投稿とフォロワーが定着してから
紹介 最も成約率が高い オープン初日から


【実務上のポイント】
「グルメサイトに載せるべきか」と聞かれることがあります。優先すべきは、Googleマップ、Instagram、そして店そのものの質です。
掲載費に使うお金を、内装や設備、フレーバーの仕入れに回したほうが、結果的に紹介が増えます。シーシャバーは体験の質が直接リピートにつながる業態です。


常連がつくと店が変わります    REGULAR

3つのチャネルを回していくと、やがて常連がつきます。ここからがシーシャバー経営の本番です。


誰も来ない日がなくなる

経営していて最もつらいのは、客が来ない日です。雨の日、平日の早い時間、何もない普通の夜。


常連がつくと、この風景が変わります。常連は天気や曜日に関係なく、「今日あの店行こうかな」というノリで来てくれます。雨だから行かない、ではなく、雨だからこそゆっくり吸いに行こう。そういう感覚で通ってくれる人が5人、10人とつくと、誰も来ない日がなくなります。


そしてその人が、また新しい友達を連れてくる。紹介 → 来店 → 常連化 → 紹介のサイクルが回り始めると、広告費をかけなくても席が埋まる状態ができます。


常連がつく店に共通していること

特別なことをしている店ではありません。基本を毎日やっている店です。


▶名前を覚える
2回目の来店で「前も来てくれましたよね」と言えるだけで、印象がまったく変わります。シーシャバーは滞在時間が長いので、他の飲食業態より会話の機会が多いはずです。


▶フレーバーの提案ができる
「前回○○が好きと言っていたので、今日はこれを試してみませんか」という提案ができるスタッフがいる店は、リピートされます。知識と接客がそのまま武器になります。


▶居心地のよさを維持する
清潔感、BGM、照明、温度。派手なことをする必要はなく、「今日もいつも通り居心地がいい」という安心感を毎日提供し続けることです。


🎙 現役スタッフより
許可や届出を揃えて店をオープンするところまでは、行政書士がサポートできます。でもその先、客に愛される店を作るのはオーナーとスタッフの仕事です。常連がつく店とつかない店の差は、才能ではなく毎日の積み重ねだと思います。2回目に来てくれた人を常連にできるかどうかが分かれ目です。


開業前からできる仕込み    BEFORE

集客はオープンしてから始めるものではありません。たばこ販売許可の審査を待つ2か月を使って、先に種をまけます。


▶Googleビジネスプロフィールの登録/内装工事中でも登録できます。オープン日には検索で引っかかる状態を作っておく
▶Instagramアカウントの開設/内装の進捗やフレーバーの仕入れを発信し、フォロワーを先に集める
▶飲食店営業許可でバー営業を先行/たばこ許可を待つ間、ドリンクだけで営業して認知を作る


最後の項目は、集客だけでなくオペレーションの慣らしにもなります。シーシャのセットアップは慣れるまで時間がかかるので、接客とレジの流れを先に固めておくと負荷が下がります。


詳しくは審査「2か月」の間にやるべき開業準備の記事をご覧ください。


よくある質問    FAQ


Q. Instagramのフォロワーは何人いれば十分ですか

数より、実際に来店につながるフォロワーかどうかです。遠方のフォロワーが1万人いるより、地元の500人のほうが売上になります。ハッシュタグや位置情報で地域を意識した運用のほうが、シーシャバーには合っています。


Q. 口コミを書いてもらうようお願いしてもいいですか

来店した方に率直な感想をお願いすること自体は問題ありません。ただし、対価と引き換えに好意的な口コミを依頼するような形は避けてください。プラットフォームの規約に反するほか、景品表示法上の問題になることもあります。


Q. 広告を出すならどこがいいですか

まずは無料でできることを一通りやってからで十分です。Googleビジネスプロフィールの整備とInstagramの運用には費用がかかりません。それでも足りないと感じた段階で、地域を絞った広告を検討するのが順番です。


まとめ    SUMMARY

▶流入経路はGoogleマップ、Instagram、紹介の3つ
▶Googleマップは新規の入口。ビジネスプロフィールの整備と口コミが基本
▶Instagramは「行きたい候補」に入れてもらうツール。雰囲気と人柄を伝える
▶紹介が最も大きいチャネル。一人では入りにくい業態だから
▶常連がつくと、誰も来ない日がなくなる
▶名前を覚える、提案する、居心地を維持する。基本の積み重ね
▶開業前の審査期間から仕込みを始められる


どのチャネルも、最終的には「この店いいよ」と誰かが誰かに言ってくれるかどうかに行き着きます。広告費をかけても、体験の質が低ければ紹介は回りません。


許可と届出を整えて開業するのは、スタートラインに立つことです。開業に必要な手続きの全体像はシーシャバー開業に必要な許可まとめ、客層とエリアの考え方は名古屋のシーシャバーの客層の記事をご覧ください。


開業手続きから、営業時間や客層を踏まえた設計のご相談まで対応しています。


初回相談は無料です

「集客の前に、まず許可を揃えたい」という段階でも構いません。LINEなら夜間・土日も対応します。


\『開業の相談』と送るだけ/